大阪 藤井香雲堂
代表 藤井 正治
(本店)大阪府岸和田市南上町1-6-12
(BASE215)大阪市浪速区日本橋東2-1-5 内
072-422-1917
fujii-01@xc4.so-net.ne.jp
大阪 藤井香雲堂

代表 藤井 正治
(本店)
大阪府岸和田市南上町1-6-12
(BASE215)
大阪市浪速区日本橋東2-1-5 内 
072-422-1917
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眞葛長造
倣呉祥瑞 眞葛窯茶碗

幅11.8×高さ7.9×高台径5.5㎝
製作年代 1850年代
共箱、五代香斎極め箱


『青木木米』に師事し、京都『眞葛ヶ原』にて開窯した『眞葛長造』(寛政9・1797~万延元・1860年)は、彗星のごとく現れ活躍した『幕末京焼・三大名工』のひとりとして『仁阿弥道八』『永楽保全』と並び高く評されております。
徳川時代、初期京焼として現代に至るまで大きな影響を与え続ける『仁清・乾山』の伝統を完全に吸収、自身のセンスにて表現する作品を生み出し、『眞葛焼』なるものを確固たる評価の元に知らしめました。

時は『第二次文芸復興期』、停滞していた京焼にイノベーションが訪れます。
文化9(1812)年、『仁阿弥道八』の手により『染付磁器』の技術が完成したのです。
瀬戸に於ける磁祖『加藤民吉』の偉業に遅れること5年、ついに京焼でも『奥田潁川』の赤絵磁器焼成から次のステップに移行することとなりました。

『五条坂系陶工』を中心に1830~40年頃には技術革新と伝播が進み、『保全』や『長造』も、自身のお家芸とは別に染付作品に挑戦します。

長造は、『藁灰釉』による雅味あふれる作品では仁清・乾山をリスペクトしつつオリジナル性を発揮しましたが、『祥瑞・染付』ではあくまで『古作』を模すことを中心としております。そこには新時代の『京磁』たちと対峙することでの自身の技の表現、と後の『眞葛香山』へも継承される眞葛窯のスピリッツ・・・『時代性との併走』を感じることが出来るのです。

長造作品は、米・ボストン、カナダ・モントリオール、英・アシュモリアンといった海外の美術館、有名な国焼コレクターであったエドワード・S・モースやジョルジュ・クレマンソーのコレクションにも多数収蔵されております。